エリート警察官は彼女を逃がさない

それは、仕事のときとは別人のように穏やかで、リラックスしているように見えた。
これが普段の彼なのだろうか。そんなことを思っていると、車は高速道路に入ったのがわかった。

「あの、今日はどこへ?」
「俺の勝手で悪いんだけど、ゆっくりできるところがいいかなと思って」
その言葉にドキッとしてしまう。ゆっくり=どこかホテル。そんな不安が思い切り顔に出ていたのかもしれない。

「それって……」
そう尋ねれば彼は、声をあげて笑い始めた。
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