冬の夜、君と2人で。
「ごめんね、こんな話しちゃって」
冬夜くんの優しさに甘えてしまい、つい話し込んでしまった。
冬だからか、もう日が沈み始めている。
こんな時間まで、飲み物一杯で居続けてしまった。
流石にこれ以上は店員さんの迷惑になると思い、お店を出る準備をする。
もう出よう、と冬夜くんに話しかけようと、彼の顔を覗き込むと、彼は、どこか空を静かに眺めていた。
「冬夜くん、大丈夫?」
私がそう話しかけると、冬夜くんはハッとしたようにビクッと震える。
「ごめん。そろそろ出ようか」
心なしか焦っているようにも見えたけど、いつまでも居続けるのはお店に迷惑かと思い、すぐに2人で出る。