冬の夜、君と2人で。
第1章
「ごめんね、遅れちゃって」

暇つぶしに電子書籍を漁っていた時、彼は現れた。

「いや、私も今来たとこだから」

という自分の台詞に、「いや、少女漫画のデートかよ!?」と、1人で突っ込む。

残念ながら、少女漫画でもデートでもない。

今日1日、従兄弟である彼――樋渡冬夜くんの買い物に付き合うだけ。

ちなみに、冬夜くんが大学3年生で、私――如月弥生が、高校2年生。

冬夜くんのほうが4歳年上。
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