溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「ふふっ、じゃあ土曜日行かない?」

「!行きたいです!」

「じゃあ決定ね。」

「やったっ……!!」


ふふっ、嬉しいっ……!!


「ふふっ、僕も嬉しいよ。あ、そろそろ授業だね。教室まで送ってくよ」

「ええっ……!?大丈夫ですよ」


私を送って自分の教室に戻ったら、先輩いったいどれぐらいの時間を使うことか。


「ふふっ、いいよ」

「だめですよ。真白はアタシと教室行くんで」


そう言って、ぎゅっと腕を美鈴先輩に掴まれた。


「み、美鈴先輩……っ!」

「はい、行くわよ」

「あ、はい!」


私はそのまま美鈴先輩と共に歩き出した。


ふと後ろを振り返ると、むーっと愛らしい顔をした先輩がいた。


申し訳ないけど……先輩に迷惑かけたくないし……。


そんな調子で、今日も楽しく過ごせた。


帰り道。


いつも通り、先輩と家に帰る。


「真白ちゃん遊園地、ほんと楽しみだね」

「えへへっ……!はい!」


考えるだけで胸が躍る。


「……あ、そうだ。実は、真白ちゃんにお願いがあるんだけどいい?」

「?はい!」


お願いって、なんだろうなぁ。


「……実は、僕の両親に会って欲しいんだ」

「……ふぇっ!?」


せせ、先輩のご両親に、会う!?
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