溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
意識が飛ぶ前に、わかったことは……それは、一瞬だけ見えた白鷺さんが、私を抱きしめていて……不敵な笑みを浮かべていたと言うこと。
*
「……んっ……」
あ、れ……?
ここは……保健室……?
「!真白ちゃん、大丈夫……!?」
すぐに視界に入ったのは、ものすごく心配そうにしている千星先輩だった。
「は、はい……!な、なんで私ここに……?」
「熱、だって」
「へ?」
「38.6℃だから、安静にしてて。あと少しで真白ちゃんのお母さんが迎えにくるから」
「あ……わかりました。ありがとうございます」
そう言って先輩に微笑む。
先輩は、なんだか切なくて複雑な表情をしながら微笑み返してくれた。
シャーッという音がして、ピンク色のカーテンが開く。
「真白ちゃん、よかった。起きたんだね」
そう言ったのは……白鷺さんだった。
「びっくりしたよ。倒れて抱きついてくるから」
「……え?」
た、倒れて……抱きつく!?
そんなこと、してない……!!
「わ、私は——」
「……なに、それ?」
驚くほど低い声を出した千星先輩。
「真白ちゃんが、フラフラしててそのまま俺に抱きついてきたんだよ。まぁ、力がなかったから仕方なかったんだろうけど」
*
「……んっ……」
あ、れ……?
ここは……保健室……?
「!真白ちゃん、大丈夫……!?」
すぐに視界に入ったのは、ものすごく心配そうにしている千星先輩だった。
「は、はい……!な、なんで私ここに……?」
「熱、だって」
「へ?」
「38.6℃だから、安静にしてて。あと少しで真白ちゃんのお母さんが迎えにくるから」
「あ……わかりました。ありがとうございます」
そう言って先輩に微笑む。
先輩は、なんだか切なくて複雑な表情をしながら微笑み返してくれた。
シャーッという音がして、ピンク色のカーテンが開く。
「真白ちゃん、よかった。起きたんだね」
そう言ったのは……白鷺さんだった。
「びっくりしたよ。倒れて抱きついてくるから」
「……え?」
た、倒れて……抱きつく!?
そんなこと、してない……!!
「わ、私は——」
「……なに、それ?」
驚くほど低い声を出した千星先輩。
「真白ちゃんが、フラフラしててそのまま俺に抱きついてきたんだよ。まぁ、力がなかったから仕方なかったんだろうけど」