溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
先輩は地味な格好をしているのに、ただ微笑えまれただけで心を掴まれてるみたいだ……。


「あ、あはは……」

「じゃあ、一緒に行こうか?」

「へ?あ、はい」


「……チッ」


……?


微かに聞こえた舌打ち。

なんだろう……?


……あっ……!そうだ……!!


佐伯先輩がなんで変装してるのか、聞かないと……!!


「佐伯先輩!」

「ん?千星でいいよ?」

「え、えっと……じゃあ千星先輩……!あの、先輩はどうしてその格好……」

「あー。これ?ふふっ、女が寄ってこないようにこうしてるんだよ。あとは身のため?的な」

「そ、そうなんですね!」


す、すごい……莉奈ちゃんの言った通り……だ。


「ふふっ、真白ちゃんも変装したら?」

「ええ?なんでですか?」


私そんなに醜い……?


「え?だって真白ちゃんめちゃくちゃ可愛いじゃん」

「……へ?」


い、いま、か、かわいいって……!?

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