溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「ふふっ、いいよ。あ、じゃあ手繋ごっか?」

「!はい!」


手を真白ちゃんに伸ばすと、ぎゅっと握られる。

……そういえば、恋人繋ぎしたことないな。

真白ちゃんと手を繋げるだけで嬉しくて仕方がなかったから、たまにはやってみたいかも。


そう思った僕は、さりげなく手の体勢を変えて恋人繋ぎをした。

真白ちゃんは少しぴくっと愛らしく震えて、頬を朱色に染めていた。


……可愛い。

可愛すぎる。


本当、ここまで可愛いのはどうにかしてるって……。


「……じゃあ、行こうか?」

「へっ?あ、あの、莉奈ちゃんたちは……?」

「んー。会うまではいいでしょ?」

「えええっ……わ、わかりましたっ……」


恥ずかしそうにぎゅっと目を瞑った真白ちゃんが可愛くて仕方がない。


「ふふっ、じゃあわたあめでも食べる?」

「!わたあめっ……!食べたいです!」


目を輝かせている真白ちゃん。


「ふふっ、わかったいいよ。真白ちゃんのお願いなら——」

「あ、あのっ……!!」

「ん?」

< 146 / 150 >

この作品をシェア

pagetop