溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「……?もしかして、この問題先輩が全部作ったんですか!?」

「ふふっ、そうだとしたらどうする?キスでもしてくれる?」

「な!?しません……!けどすごいなって」

「ふふっ、そっか、ありがとね」


さすが首席……。


「はいはい、話逸れちゃったけど問題解いて」

「わ、わかりました……!!」


数分後。


10問、問題が解けて、いまは先輩に答え合わせをしてもらっているところ。


「あ。惜しい。2問間違えだったね」

「そ、そうですか……」


けど8問あっててよかった。


「……真白ちゃんって、割と頭いい?」

「割とってなんですか!?」

「あはは、ごめんごめん」


頭がすごくいいかと言われたらそうではないと断言できるけれど、人並みにはできる。


「まーいいや。じゃあ、どんどん難しくしてくからね」

「はい……」


そしてさらに数十分後。


「おー。すごいすごい。さっきより解けてるよ」

「よ、よかった……」

「ふふっ、疲れちゃった?そろそろ休憩する?」

「はい!そうします!」


もう勉強を始めて1時間ぐらいが経ったと思う。


思ったよりも集中したから、本当疲れた……。


「じゃあこれ、食べる?」

「?こ、これは……!!」


先輩が紙袋からゴソゴソと出したものは、高級なバームクーヘンだった。


「い、いいんですか……!?」
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