溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。

「はい……!!」


そんな調子で勉強は再開された。





2ヶ月後。

真白ちゃんは無事に中間テスト、高い点数が取れたらしい。

けれど、ここで安心してはだめで、次は期末がある。

また真白ちゃんと勉強できるチャンス。


そう思ったのだが……。


なんと、真白ちゃんは今度は友達と勉強会をするらしく、さすがに入れてはもらえなかった。


なんやかんやで期末テストも終わり、僕はいつも通り一位。


……なんだか、憂鬱な日々が続いていた。


机にうつ伏せる僕に、近寄ってきたのは


「おいおい大丈夫?」


宝生真都(ほうしょうまなと)だった。


「……大丈夫だと思うか?」


2ヶ月間、ほぼ毎日一緒に帰っていた。

けれど、それ以上が発展しない。


「さーな〜。あ、まさかあの一年まだ仕留められてないわけ?」

「うるさい」


仕留めるとか言うなし。


「……あ、じゃあ俺が協力してやろうか?」

「いやいい」


コイツが関わったら、ろくなことにならない。


「遠慮すんなって」

「してない」
< 43 / 150 >

この作品をシェア

pagetop