溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
しかも名前呼びとかありえない。


「真白ちゃん、僕と一緒に帰ろう」


パシッと真白ちゃんの手を握り、歩き出す僕。


「あ、え、は、い……」



「……ねぇ、アイツとなんか話したの?」

「え?あ、えっと……」


真白ちゃんは可愛らしく頬を赤らめる。


「っ……。僕には言えないようなことなの?」

「あっ……はい……!!」

「……そっか」


なんか、残念だ。

いや……憎いと言う感情の方が勝っているかもしれない。


こんなに僕と一緒にいるのに、真白ちゃんは僕には言えなくてアイツ(真人)には言えることがあるなんて。


「……ねぇ、真白ちゃん」

「?なんですか?」

「……真白ちゃんって、好きな人いる?」


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