溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。

学園にて、お昼休み。


私は、よく知らない先輩に呼び出されていた。


「あ、あの……」

「あ、ごめんね!私は小華井美玲、2年生だよ!」

「あっ……!七海真白です……!一年生です……!」


ペコペコと頭を下げる。

綺麗な赤い瞳に、ロングの金髪に、パーマがゆる〜くかかっている髪。


綺麗だなぁ。


私も両親にもらったこの身体、桜色の髪色にピンク色の瞳。

とっても気に入っているけれど……少し、憧れちゃう。


「真白ちゃん……!でいいかな?」


ぎゅっと手を取られる。


「あ、は、はい……!」

「えへへ、今日からよろしくねっ!」

「よ、よろしくお願いします……!」

「ふふっ、よければ連絡先交換しない?」

「い、いいんですか?」


そういえば小華井美玲さんって、美人で学園では有名だった気が……。


「うん、もちろん!これから、仲良くしていこう?」

「は、はい……!」


嬉しい……!!

1人、心の内ではしゃぐ中、聞き慣れた声がする。


「……あ!真白ちゃん!」

「?ち、千星先輩?」

「どうしたの?こんなところで」


にっこり王子様スマイルを浮かべる先輩。

< 53 / 150 >

この作品をシェア

pagetop