溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
学園にて、お昼休み。
私は、よく知らない先輩に呼び出されていた。
「あ、あの……」
「あ、ごめんね!私は小華井美玲、2年生だよ!」
「あっ……!七海真白です……!一年生です……!」
ペコペコと頭を下げる。
綺麗な赤い瞳に、ロングの金髪に、パーマがゆる〜くかかっている髪。
綺麗だなぁ。
私も両親にもらったこの身体、桜色の髪色にピンク色の瞳。
とっても気に入っているけれど……少し、憧れちゃう。
「真白ちゃん……!でいいかな?」
ぎゅっと手を取られる。
「あ、は、はい……!」
「えへへ、今日からよろしくねっ!」
「よ、よろしくお願いします……!」
「ふふっ、よければ連絡先交換しない?」
「い、いいんですか?」
そういえば小華井美玲さんって、美人で学園では有名だった気が……。
「うん、もちろん!これから、仲良くしていこう?」
「は、はい……!」
嬉しい……!!
1人、心の内ではしゃぐ中、聞き慣れた声がする。
「……あ!真白ちゃん!」
「?ち、千星先輩?」
「どうしたの?こんなところで」
にっこり王子様スマイルを浮かべる先輩。