溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「なっ……!?つ、付き合ったんですか!?」

「そうだったらなに」

「そんなっ……!七海真白、絶対許さないんだからね!」


そう言った小華井先輩は走り去ってしまった。


「あ、あの……先輩、ありがとうございました」

「ううん。それより、顔真っ赤だけど大丈夫?」

「えっあっ……」


っ……。


「面と向かって彼女だなんて言われたら、照れちゃいますねっ……えへへっ……」

「っ……んな可愛いとか反則かよ……。真白ちゃん、絶対僕以外にこれからその顔見せないでね?」

「へっ?あ、は、はい……!?」


そんなにブサイクだった……!?

可愛く、ならなきゃ……。


「真白ちゃんなにか勘違いしてない?僕は、その顔可愛すぎるから他のヤツに見せたくないって言ってるの」

「……ふぇっ……?」

「あ、その顔も可愛い」

「っ……」


やっぱり、先輩はおかしいぐらいに私に甘々だっ……。



こうして私たちは、とっても幸福な夏祭りを過ごしたのであった。


< 68 / 150 >

この作品をシェア

pagetop