溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「……はは〜ん。これはさては、変装ですな」

「?変装?」

「佐伯財閥の御曹司として容姿端麗で生まれた佐伯千星は、周りからモテモテにならないように変装してる、ってとこじゃない?」

「ああー……たしかに」


そうかも、しれない。


「うーん。でもなんで朝は普通の姿で……?」

「さぁ。まぁいいわ。ほら、ケーキ買いに行くよ!!」

「あ、うん!」



そんな調子で私たちはケーキを買い、無事に中学生活1日目が終わった。
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