溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。



数日後。


もうすぐ冬休みが終わるという頃、僕は生徒会の仕事に追われていた。


……こんな時に、癒しが欲しい……。

そんな時は、幼い頃の真白ちゃんの写真を見ること。


そして、最近の大きくなった真白ちゃんの姿を見る。


これでモチベーションを上げて、再び生徒会の仕事をするの繰り返し。


その時だった。


コンコンッ


「はーい」


使用人だろうか。


ガチャンッ


「千星先輩……!!お疲れ様です!」

「……ましろ、ちゃ……ん!?」

「はい!真白です!」


とことこと効果音がつきそうなぐらい愛らしくこちらに近寄ってきた真白ちゃん。


「な、なんで……?」

「千星先輩が頑張ってるって聞いて!」

「え、誰から?」

「先輩の執事さんから!」

「七宮からってこと?」


七宮優弥、僕の執事だけれど……。


……ん?“七宮”優“弥”?

なんか、七海一弥とめちゃくちゃ似てないか?


いまさらながら、そんな気がして止まない。


「はい!」

「ねえ、真白ちゃんが知ってるかわからないけど、七宮一弥の兄?」

「あ、そうらしいですね」


……なぜ、いままで気づかなかったのだろう……。

はぁ……。

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