溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「……姉ちゃん」

「あ、真冬!どうしたの?」

「そっちこそ、なんかあったの?」

「えっ……あ、な、ナニモナイヨ?」

「あからさますぎるでしょ。相談、乗ってやってもいいけど」


私の部屋に入ってくるなり、ふかふかのクッションに腰をかけてジーッと私を見つめてくる真冬。


「い、いやぁっ……えっと……」

「あ、わかった。千星さんとうまく行ってないんでしょ?」

「っ!?」


な、なんでわかっちゃうの……!?


いやいやでも、これは一方的に私が気にしすぎてるだけかもしれないし……。


「……姉ちゃん、ほんっとわかりやすいよな。」

「ううう……」

「で、どうしたんだよ」

「実は……」


私は真冬を信用し切って、全てを話してしまった。


「……マジかよ」

「え?」


な、なにが……!?


「……姉ちゃんって、バカだよな」

「ど、どういうこと!?」


いまの話と、私がバカで結ばれるってなに!?


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