仮面王子とのメモワール


も、もう。シュウちゃんのバカ。


いつものことながら、急にそういうこと言うのやめてほしいのに。


「ははっ。可愛いなぁ、唄」

「〜っ、もう!シュウちゃんやめて!」


真っ赤であろう顔を上げて、笑うシュウちゃんをキッと睨む。


けど、その甲斐もなく、やっぱり笑われるだけだった。





「───仲良いんだね、3人とも」

「え?」


不意に聞こえた声に、一気に熱が冷めた気がした。



パッと声のした方を見ると、そこにいたのはさっきまでクラスメイトに囲まれていたはずの律紀の姿。


「あー、まぁな。1年の時も同じクラスだったんだよ、オレら」

「あぁ、そうなんだ。道理で」


律紀の唐突な登場に驚くこともなく、相変わらずフレンドリーなシュウちゃんは彼にも楽しげに話している。


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