仮面王子とのメモワール
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「あー、変なこと思い出しちゃった」

「ん?変なこと?」


未央との学校の帰り道。


ふと中学時代のことを思い出して、思わずため息が漏れた。



「当てよっか?」

「え?」

「早川くんのことでしょ」


私の顔を覗き込んだ未央が、まんまと私の頭の中を言い当てる。


さすが幼なじみ。未央にはなんでもバレている。


私の表情からそれが当たりだと確信したらしい未央は、それから大袈裟なくらいにため息を吐いた。



「ねぇ唄、いい加減区切りつけなよ。気になっちゃうのはわかるけどさぁ」

「う……だよね」


気を使うことなくはっきりと言ってくれるのが、未央の良いところ。


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