ABYSS〜First Love〜
ユキナリ
sideB-7
アキラさんが来てからオレはおかしくなった。
だからオレも少しリオと距離を置くべきだと思った。
オレには頭を冷やして少し反省する時間が必要なんだろう。
だからリオはオレと連絡を断ってるんだろう。
しばらくリオに逢いに行かなかった。
それでも一週間もしたらアイツの方から折れて連絡もしてくれるだろうと信じてた。
しかしいくら待ってもリオからの連絡はなかった。
アイツも距離置きたいとか思ってるんだろうか?
それでもオレたちは壊れることなんかないと思ってた。
やはり不安になってアイツの部屋に行った。
貰ってた合鍵でサプライズみたいに逢いに行って抱きしめてやろうと思ってた。
部屋は真っ暗でリオはそこに居なかった。
オレはアキラさんに連絡した。
「リオ知らないですか?
そっちに居ますか?」
もしかしたらアキラさんのホテルに居るのかも知れないと思った。
オレの頭の中はリオへの嫉妬でぐちゃぐちゃだった。
「え?リオは仕事でハワイに行ったよ。
ユキナリに言ってかなかったんだ?」
リオの気持ちが全くわからなくなった。
アイツの心は本当に読めない。
急にキスしてきたり、
大人みたいにアキラさんを介抱したり
子どもみたいなワガママを言ったりするときもあって
オレはいつも振り回されっぱなしだった。
あの程度のケンカで俺に黙ってハワイに行くなんて正直理解出来なかった。
オレの頭の中に一つの疑いが生まれた。
リオは浮気してオレに逢えなくなったのかと気を揉んだ。
「もしかして…アキラさん、リオと何かありました?」
アキラさんは笑って言った。
「ねぇよ。
アイツはお前のことしか考えてないよ。
それにしてもどうしたんだろうなぁ。
ユキナリに会わないで海外行くなんて。」
嫉妬が消えると急に不安になった。
リオが何を考えてるのかわからなかった。
オレはリオの事務所に連絡して泊まってるホテルを教えてもらおうとした。
すると社長という人が逢いたいと言ってきた。
目的はわからなかったが
オレはリオの居場所を知るために会いに行った。
「へぇ、実物はもっとカッコいいんだなぁ。」
「え?」
何のことかわからなかったが、とにかくこの人はモデル事務所の社長だから
オレをスカウトしたいのかと思ったが
オレももういい年だ。
しかもスカウトされたことは何度もがあるが
オレはこういう世界に興味がなかった。
「実は…リオと君のことで話があって…。
この写真持ってきた人がいてね。」
オレは写真を見て驚いた。
こんな写真誰が撮ったのかと思ったが
確かにこれは軽い問題じゃない。
「それで…リオはほら、大きな会社と広告の契約してるだろ?
こういうのが契約中に出回ると色々厄介でね。
別にリオがゲイだからどうってわけじゃないんだ。
問題は今の広告のイメージを考えると
表沙汰になるのは避けたいんだ。
それで…リオは広告の契約期間が終わるまで君と離れるって言ってくれた。」
「誰かがリオを脅迫したってことですか?」
「別にお金をせびって来たわけでも、
脅して来たわけでもなく…ただ別れさせろって言ってきただけだ。
相手は…リオに恨みを持ってるみたいで…。」
「どんなヤツですか?」
「素性はいくら聞いても教えてくれなかったが
とにかくリオのせいで結婚出来なくなったって騒いでた。」
オレの脳裏に1人の女が浮かんだ。
「こういうのは大抵お金目当てなんだけど…
相手はただ別れさせろってだけでね。
リオは俳優でもないし、モデルとしてそんなに顔が売れてるワケじゃないが
一時期はサーフィンの選手で注目されたこともあるし、
今は大きなブランドとモデル契約してるから
変に噂立てられて契約違反だと言われても困るんだ。
君だって困るでしょ?
職場とかにバレたりしたら面倒じゃない?
それにね、どう考えても彼女はリオってより君の知り合いだと思うんだけど…
心当たりあるよね?」
頭が真っ白だった。
リオはなぜオレに何も言わなかったんだろう?
こんな大事なことを一人で抱えて
何も言わずに会社の言いなりで海外に行かされるなんて。
「どう?心当たりはないかな?」
もちろんオレにはすぐその相手の顔が浮かんだ。
婚約破棄をしたときに本当の理由をどうしても言えなかった相手ー。
サチだった。
だからオレも少しリオと距離を置くべきだと思った。
オレには頭を冷やして少し反省する時間が必要なんだろう。
だからリオはオレと連絡を断ってるんだろう。
しばらくリオに逢いに行かなかった。
それでも一週間もしたらアイツの方から折れて連絡もしてくれるだろうと信じてた。
しかしいくら待ってもリオからの連絡はなかった。
アイツも距離置きたいとか思ってるんだろうか?
それでもオレたちは壊れることなんかないと思ってた。
やはり不安になってアイツの部屋に行った。
貰ってた合鍵でサプライズみたいに逢いに行って抱きしめてやろうと思ってた。
部屋は真っ暗でリオはそこに居なかった。
オレはアキラさんに連絡した。
「リオ知らないですか?
そっちに居ますか?」
もしかしたらアキラさんのホテルに居るのかも知れないと思った。
オレの頭の中はリオへの嫉妬でぐちゃぐちゃだった。
「え?リオは仕事でハワイに行ったよ。
ユキナリに言ってかなかったんだ?」
リオの気持ちが全くわからなくなった。
アイツの心は本当に読めない。
急にキスしてきたり、
大人みたいにアキラさんを介抱したり
子どもみたいなワガママを言ったりするときもあって
オレはいつも振り回されっぱなしだった。
あの程度のケンカで俺に黙ってハワイに行くなんて正直理解出来なかった。
オレの頭の中に一つの疑いが生まれた。
リオは浮気してオレに逢えなくなったのかと気を揉んだ。
「もしかして…アキラさん、リオと何かありました?」
アキラさんは笑って言った。
「ねぇよ。
アイツはお前のことしか考えてないよ。
それにしてもどうしたんだろうなぁ。
ユキナリに会わないで海外行くなんて。」
嫉妬が消えると急に不安になった。
リオが何を考えてるのかわからなかった。
オレはリオの事務所に連絡して泊まってるホテルを教えてもらおうとした。
すると社長という人が逢いたいと言ってきた。
目的はわからなかったが
オレはリオの居場所を知るために会いに行った。
「へぇ、実物はもっとカッコいいんだなぁ。」
「え?」
何のことかわからなかったが、とにかくこの人はモデル事務所の社長だから
オレをスカウトしたいのかと思ったが
オレももういい年だ。
しかもスカウトされたことは何度もがあるが
オレはこういう世界に興味がなかった。
「実は…リオと君のことで話があって…。
この写真持ってきた人がいてね。」
オレは写真を見て驚いた。
こんな写真誰が撮ったのかと思ったが
確かにこれは軽い問題じゃない。
「それで…リオはほら、大きな会社と広告の契約してるだろ?
こういうのが契約中に出回ると色々厄介でね。
別にリオがゲイだからどうってわけじゃないんだ。
問題は今の広告のイメージを考えると
表沙汰になるのは避けたいんだ。
それで…リオは広告の契約期間が終わるまで君と離れるって言ってくれた。」
「誰かがリオを脅迫したってことですか?」
「別にお金をせびって来たわけでも、
脅して来たわけでもなく…ただ別れさせろって言ってきただけだ。
相手は…リオに恨みを持ってるみたいで…。」
「どんなヤツですか?」
「素性はいくら聞いても教えてくれなかったが
とにかくリオのせいで結婚出来なくなったって騒いでた。」
オレの脳裏に1人の女が浮かんだ。
「こういうのは大抵お金目当てなんだけど…
相手はただ別れさせろってだけでね。
リオは俳優でもないし、モデルとしてそんなに顔が売れてるワケじゃないが
一時期はサーフィンの選手で注目されたこともあるし、
今は大きなブランドとモデル契約してるから
変に噂立てられて契約違反だと言われても困るんだ。
君だって困るでしょ?
職場とかにバレたりしたら面倒じゃない?
それにね、どう考えても彼女はリオってより君の知り合いだと思うんだけど…
心当たりあるよね?」
頭が真っ白だった。
リオはなぜオレに何も言わなかったんだろう?
こんな大事なことを一人で抱えて
何も言わずに会社の言いなりで海外に行かされるなんて。
「どう?心当たりはないかな?」
もちろんオレにはすぐその相手の顔が浮かんだ。
婚約破棄をしたときに本当の理由をどうしても言えなかった相手ー。
サチだった。