ABYSS〜First Love〜
結局社長からリオの宿泊先を教えてもらうことは出来なかった。
とりあえずリオと距離を置くように言われて
どうしていいのかわからなかった。
リオはもっと混乱しただろう。
オレがちゃんとサチの気持ちを考えなかったばかりにリオを巻き込んでしまった。
リオから連絡がないということは
リオは社長の指示に従ってるんだろう。
たしかに広告というのは契約料も高いって聞くし
その分違約金はかなり高くなるんだろう。
リオはいい加減なヤツじゃないから
何かあったら大変だと思って
今は社長に従ってるんだ。
このままオレを捨てるとは思えなかったが
ケンカして離れて居たから不安はあった。
とりあえずリオの会社に乗り込んだ女に逢わなきゃいけないと思った。
色んな思いで頭の中の整理がつかなかったが
オレはとりあえずサチに連絡した。
そりゃサチに会うのは怖かった。
とりあえずメールで連絡して
一度会わないかと送ってみた。
サチからすぐ返事が来た。
『何で?』
それだけでオレはその後
どういう風に誘っていいのかわからなくなったが
このまま放置していい問題じゃなかった。
『いや、ちょっと聞きたいことがあって
メールじゃなくて会って話したい』
その後しばらくしてサチから会ってもいいと返信が来た。
オレはサチに会いに行った。
サチはすっかり変わっていた。
お嬢様だった印象は無く
なんだか派手になってた。
そして落ち着かず
何かに怯えてるみたいだった。
「話って何?」
「あ、うん。
…最近はどう?
恋人は?
新しいお見合いとか?」
「それ、ユキナリに話す必要ある?」
「いや、あのまま別れたからサッちゃんには幸せになってほしくて…
本当にごめん。」
深々と頭を下げてサチに謝罪した。
「今、タクミと付き合ってる。」
「え?タクミって海の家の?」
「うん、聞いてない?」
なんとなくは知ってたけどまだ続いてると思ってなかった。
「そ、そうなんだ?
タクミはどう?今アイツ何してるの?」
「…まぁいろいろ…」
歯切れの悪い返事でオレはタクミがまだ定職にも就かずにサチの金をアテにしてるのがわかった。
「サッちゃんが幸せならいい。」
そう言うとサチは泣き始めた。
正直こんな場所で泣かれては困ると思ったが
サチが泣いてるのはオレのせいだ。
「泣くなよ。
どうしたんだよ?」
「幸せなワケないでしょ?
タクミはクズよ。
悪いことばかりして、面倒はみんな私に押しつけて。」
「それわかってるのにどうして別れないんだ?」
「ユキナリにはわかんないよ。」
「アイツを好きなの?」
サチは首を横に振って泣いてた。
正直ワケがわからなかったが
とにかくサチを慰めるしかなかった。
「ごめんな、サッちゃんが幸せになってくれないとオレどうしたらいいか…。」
そしてサチが言った。
「リオと別れて。
リオが好きで破談にしたのよね?」
「…」
「本当の原因が何なのか調べたの。
そしたらリオでビックリしたわ。
友達のフリして…そんな関係だったなんて…
気持ち悪いのよ!」
「リオの事務所に乗り込んだのはやっぱりサッちゃんだよな?」
「そう思ったから連絡してきたんでしょ?」
そりゃそうだ。
サチがあのままオレを許すとは思えなかった。
「サッちゃんには何されても仕方ないよな。」
「自分だけ幸せになろうと思わないでよ!
しかも相手がリオなんて…
アンタたちのせいで私の人生が狂って…」
目の前で泣きじゃくるサチに何が大変なことが起きたんだと思った。
「オレにできることあるなら何でもする。
でも悪いのはオレでリオは悪くないんだ。」
リオを庇ったらサチの機嫌は更に悪くなった。
「何で?リオが居なかったらこうならなかった。だからリオと別れて!」
「そんなことしても解決にならないんじゃないの?
それより今、サッちゃんに何が起きてるか教えてよ。」
サチは首を振って泣き続けた。
オレはサチが何かに追い詰められてる気がした。
とりあえずリオと距離を置くように言われて
どうしていいのかわからなかった。
リオはもっと混乱しただろう。
オレがちゃんとサチの気持ちを考えなかったばかりにリオを巻き込んでしまった。
リオから連絡がないということは
リオは社長の指示に従ってるんだろう。
たしかに広告というのは契約料も高いって聞くし
その分違約金はかなり高くなるんだろう。
リオはいい加減なヤツじゃないから
何かあったら大変だと思って
今は社長に従ってるんだ。
このままオレを捨てるとは思えなかったが
ケンカして離れて居たから不安はあった。
とりあえずリオの会社に乗り込んだ女に逢わなきゃいけないと思った。
色んな思いで頭の中の整理がつかなかったが
オレはとりあえずサチに連絡した。
そりゃサチに会うのは怖かった。
とりあえずメールで連絡して
一度会わないかと送ってみた。
サチからすぐ返事が来た。
『何で?』
それだけでオレはその後
どういう風に誘っていいのかわからなくなったが
このまま放置していい問題じゃなかった。
『いや、ちょっと聞きたいことがあって
メールじゃなくて会って話したい』
その後しばらくしてサチから会ってもいいと返信が来た。
オレはサチに会いに行った。
サチはすっかり変わっていた。
お嬢様だった印象は無く
なんだか派手になってた。
そして落ち着かず
何かに怯えてるみたいだった。
「話って何?」
「あ、うん。
…最近はどう?
恋人は?
新しいお見合いとか?」
「それ、ユキナリに話す必要ある?」
「いや、あのまま別れたからサッちゃんには幸せになってほしくて…
本当にごめん。」
深々と頭を下げてサチに謝罪した。
「今、タクミと付き合ってる。」
「え?タクミって海の家の?」
「うん、聞いてない?」
なんとなくは知ってたけどまだ続いてると思ってなかった。
「そ、そうなんだ?
タクミはどう?今アイツ何してるの?」
「…まぁいろいろ…」
歯切れの悪い返事でオレはタクミがまだ定職にも就かずにサチの金をアテにしてるのがわかった。
「サッちゃんが幸せならいい。」
そう言うとサチは泣き始めた。
正直こんな場所で泣かれては困ると思ったが
サチが泣いてるのはオレのせいだ。
「泣くなよ。
どうしたんだよ?」
「幸せなワケないでしょ?
タクミはクズよ。
悪いことばかりして、面倒はみんな私に押しつけて。」
「それわかってるのにどうして別れないんだ?」
「ユキナリにはわかんないよ。」
「アイツを好きなの?」
サチは首を横に振って泣いてた。
正直ワケがわからなかったが
とにかくサチを慰めるしかなかった。
「ごめんな、サッちゃんが幸せになってくれないとオレどうしたらいいか…。」
そしてサチが言った。
「リオと別れて。
リオが好きで破談にしたのよね?」
「…」
「本当の原因が何なのか調べたの。
そしたらリオでビックリしたわ。
友達のフリして…そんな関係だったなんて…
気持ち悪いのよ!」
「リオの事務所に乗り込んだのはやっぱりサッちゃんだよな?」
「そう思ったから連絡してきたんでしょ?」
そりゃそうだ。
サチがあのままオレを許すとは思えなかった。
「サッちゃんには何されても仕方ないよな。」
「自分だけ幸せになろうと思わないでよ!
しかも相手がリオなんて…
アンタたちのせいで私の人生が狂って…」
目の前で泣きじゃくるサチに何が大変なことが起きたんだと思った。
「オレにできることあるなら何でもする。
でも悪いのはオレでリオは悪くないんだ。」
リオを庇ったらサチの機嫌は更に悪くなった。
「何で?リオが居なかったらこうならなかった。だからリオと別れて!」
「そんなことしても解決にならないんじゃないの?
それより今、サッちゃんに何が起きてるか教えてよ。」
サチは首を振って泣き続けた。
オレはサチが何かに追い詰められてる気がした。