ABYSS〜First Love〜
「違うって。そうじゃない。
アキラさんがダメなんて思ってないよ。
でも…今は好きな奴がいて…。
それにアキラさんにはオウスケさんがいるだろ?」
アキラさんは見たこともないような切ない顔をしていた。
「オウスケさんはオレのこと拒まないだけだよ。
別に好きとか思ってないよ。」
「そんなことないと思うけど…」
「でも今、お前をそういう目で見たのはホント。
リオを小さい頃から知ってるけど
最近のお前は少しヤバい。
好きな奴がいるってどんな子?
大学の子か?
だから最近のリオは色っぽいんだなぁ。」
男の人に色っぽいって言われても返事に困る。
きっとユキナリもこんな気持ちなんだろう。
でもアキラさんには今までなんでも相談してきた。
「あのさ、ユキナリさんて海の家のバイトの人知ってるでしょ?」
アキラさんはビックリしたようで
目を丸くして何度も頷いた。
「まさか…リオ…
…何でオレじゃねぇんだよ。
オレならすぐ受け入れてやるのに…」
「わかんないんだけど…オレ…あの人見るとダメなんだ。
なんか…落ち着かなくなって…
それでこの前…なんか勢いでキスとかしちゃってさ。
でもユキナリさんは何にも言わないんだ。
別に罵ったり避けたりもしないけど…
受け入れてもくれないし…
訳わかんねーって怒られて時間くれって
きっと無かったことにしたいんだと思う。」
アキラさんはしばらく黙ってオレの顔を見てた。
「アイツいい奴なんだな。
きっと考えてくれてるんだよ。
お前のことちゃんと解ろうとしてるんだと思う。」
オレもそう思っていた。
ユキナリはいいヤツでオレの気持ちを理解はしてくれてる。
多分オレに諦める時間をくれているんだろう。
「リオは今まで好きになるのは男だけ?
今までそういう話したことなかったよなぁ。」
「今まで誰も好きになったことないんだ。
別に他の男の人に興味あるわけでもない。
ただユキナリさんだけ気になる。」
「そっか。出会っちまったんだよ。きっと。」
アキラさんはさっき潰してしまった茶碗を少し形にしてくれてオレの手を添えた。
「無になってちゃんと作ってみ。
あんまり余計なこと考え過ぎないでさ。」
茶碗が出来てアキラさんと山を降りた。
「茶碗、焼き上がったら届けるよ。」
部屋の電気がついていてオレはユキナリが来てることに気がついた。
「リオ、頑張れ。」
「ありがとう。またね。」
アキラさんはオレの頬を撫でた。
その手に愛情を感じる。
部屋に戻るとユキナリがオレのベットで眠っていた。
キスされたクセに無防備過ぎる。
「ユキナリさん!」
ユキナリはオレを見て飛び起きた。
「ど、どこ行ってたんだよ!」
「あー、アキラさんてわかる?
海の家の常連さんの…あの人が来て工房に連れてってくれた。」
「飯、食ったの?」
「ううん、ユキナリさん、メロン食わない?
アキラさんがさ、めっちゃ高級なマスクメロンくれたんだ。」
ユキナリはベッドを降りるとテーブルに置いてあったお弁当を開けた。
「メロンはデザートな。
ちゃんと飯食って。
唐揚げとハンバーグどっちがいい?」
「唐揚げ。」
ユキナリが優しくて辛くなった。
好きになったって無理だってわかってる。
弁当を食べてると涙がこぼれ落ちた。
ユキナリがオレの涙に気がついて
「え、どうした?
脚、痛むのか?」
と焦ってオレの脚に手をかけた。
「優しくすんなよ。
もう来んなよ。」
オレはその手を振り払って下を向いた。
苦しくて堪らない。
オレはもう後戻りできないほどユキナリが好きになってた。
アキラさんがダメなんて思ってないよ。
でも…今は好きな奴がいて…。
それにアキラさんにはオウスケさんがいるだろ?」
アキラさんは見たこともないような切ない顔をしていた。
「オウスケさんはオレのこと拒まないだけだよ。
別に好きとか思ってないよ。」
「そんなことないと思うけど…」
「でも今、お前をそういう目で見たのはホント。
リオを小さい頃から知ってるけど
最近のお前は少しヤバい。
好きな奴がいるってどんな子?
大学の子か?
だから最近のリオは色っぽいんだなぁ。」
男の人に色っぽいって言われても返事に困る。
きっとユキナリもこんな気持ちなんだろう。
でもアキラさんには今までなんでも相談してきた。
「あのさ、ユキナリさんて海の家のバイトの人知ってるでしょ?」
アキラさんはビックリしたようで
目を丸くして何度も頷いた。
「まさか…リオ…
…何でオレじゃねぇんだよ。
オレならすぐ受け入れてやるのに…」
「わかんないんだけど…オレ…あの人見るとダメなんだ。
なんか…落ち着かなくなって…
それでこの前…なんか勢いでキスとかしちゃってさ。
でもユキナリさんは何にも言わないんだ。
別に罵ったり避けたりもしないけど…
受け入れてもくれないし…
訳わかんねーって怒られて時間くれって
きっと無かったことにしたいんだと思う。」
アキラさんはしばらく黙ってオレの顔を見てた。
「アイツいい奴なんだな。
きっと考えてくれてるんだよ。
お前のことちゃんと解ろうとしてるんだと思う。」
オレもそう思っていた。
ユキナリはいいヤツでオレの気持ちを理解はしてくれてる。
多分オレに諦める時間をくれているんだろう。
「リオは今まで好きになるのは男だけ?
今までそういう話したことなかったよなぁ。」
「今まで誰も好きになったことないんだ。
別に他の男の人に興味あるわけでもない。
ただユキナリさんだけ気になる。」
「そっか。出会っちまったんだよ。きっと。」
アキラさんはさっき潰してしまった茶碗を少し形にしてくれてオレの手を添えた。
「無になってちゃんと作ってみ。
あんまり余計なこと考え過ぎないでさ。」
茶碗が出来てアキラさんと山を降りた。
「茶碗、焼き上がったら届けるよ。」
部屋の電気がついていてオレはユキナリが来てることに気がついた。
「リオ、頑張れ。」
「ありがとう。またね。」
アキラさんはオレの頬を撫でた。
その手に愛情を感じる。
部屋に戻るとユキナリがオレのベットで眠っていた。
キスされたクセに無防備過ぎる。
「ユキナリさん!」
ユキナリはオレを見て飛び起きた。
「ど、どこ行ってたんだよ!」
「あー、アキラさんてわかる?
海の家の常連さんの…あの人が来て工房に連れてってくれた。」
「飯、食ったの?」
「ううん、ユキナリさん、メロン食わない?
アキラさんがさ、めっちゃ高級なマスクメロンくれたんだ。」
ユキナリはベッドを降りるとテーブルに置いてあったお弁当を開けた。
「メロンはデザートな。
ちゃんと飯食って。
唐揚げとハンバーグどっちがいい?」
「唐揚げ。」
ユキナリが優しくて辛くなった。
好きになったって無理だってわかってる。
弁当を食べてると涙がこぼれ落ちた。
ユキナリがオレの涙に気がついて
「え、どうした?
脚、痛むのか?」
と焦ってオレの脚に手をかけた。
「優しくすんなよ。
もう来んなよ。」
オレはその手を振り払って下を向いた。
苦しくて堪らない。
オレはもう後戻りできないほどユキナリが好きになってた。