雨降る日のキセキ
紺色の傘を持った千隼くんが駆け寄ってくる。
「でもね、朝陽くん。私、今幸せだよ。いろいろあったけど、前に向かって進んでる。千隼くんと一緒に生きていく。だから…バイバイ。今まで本当にありがとう。大好きだったよ、朝陽くん」
傘を私の頭上に差出して自分は濡れようとする千隼くんの手を握る。
「もういいのか?」
「うん。行こう、千隼くん」
朝陽くんのことを忘れることはないだろう。
でもそれは星の数ほどある想い出のうちの1ページ。
これからは千隼くんと一緒に想い出を作る。
朝陽くんとの想い出に負けないような、楽しい想い出を。
「なんだ、もう雨あがったじゃん」
丘を下りたときには雨は止んでいて、空には7色の虹が浮かんでいた。
「見て、虹だよ」
「ほんとだ。こんなクッキリした虹初めて見た」
嬉しそうにスマホで写真を撮る千隼くん。
写真だとイマイチだなーとかなんとか言ってる千隼くんが愛おしくなって、後ろから抱きついてみる。
「でもね、朝陽くん。私、今幸せだよ。いろいろあったけど、前に向かって進んでる。千隼くんと一緒に生きていく。だから…バイバイ。今まで本当にありがとう。大好きだったよ、朝陽くん」
傘を私の頭上に差出して自分は濡れようとする千隼くんの手を握る。
「もういいのか?」
「うん。行こう、千隼くん」
朝陽くんのことを忘れることはないだろう。
でもそれは星の数ほどある想い出のうちの1ページ。
これからは千隼くんと一緒に想い出を作る。
朝陽くんとの想い出に負けないような、楽しい想い出を。
「なんだ、もう雨あがったじゃん」
丘を下りたときには雨は止んでいて、空には7色の虹が浮かんでいた。
「見て、虹だよ」
「ほんとだ。こんなクッキリした虹初めて見た」
嬉しそうにスマホで写真を撮る千隼くん。
写真だとイマイチだなーとかなんとか言ってる千隼くんが愛おしくなって、後ろから抱きついてみる。