雨降る日のキセキ

「そんなに心配なら明日の朝一緒に学校行くか？絶対大丈夫だから」


…いったいどんな言い方をしたんだろう。


華の怒りが頂点に達していたらどうするんだろう。


「…華、どんな反応してたの」


「もうやらないって言ってた。完全に信用してるわけじゃないけど、たぶん当面は安心していいと思うよ」


「……そっか」


好きな人に本性がバレて、嫌がらせを咎められた。


華からしたら誤算だっただろう。


「…なんで犯人が華だってわかったの？」


「そりゃ分かるだろ。1番裏表ありそうじゃん」


当然のような顔をする千隼くん。


華に騙されてる男子はたくさんいるのに、千隼くんは違うんだ。


「まっ、そういうことだから、明日から安心して学校来いよ。お前がいないと寂しい」