雨降る日のキセキ
初回の攻撃は相手のファインプレーもあり0点に終わったが、続く2回3回4回と三者凡退を取り続ける千隼くん。


打線もそのピッチングに刺激され、4回裏に猛攻を見せる。


さらに次の5回裏でも大量得点し、5回終了時点で15-0。


投打共に最高の結果を出し、コールド勝ち。


挨拶を終えてベンチに戻ってきた部員たちは皆清々しい顔をしていた。


綺麗な汗を滴らせ、にこやかにグータッチを交わし合う。


「初戦突破おめでとー!」


「なーに喜んでんだ。こっからだろ」


翔吾がクールにカッコつけてるけど、その口元は緩んでいる。


「嬉しいくせにぃ〜」


好投する千隼くんを援護する先制3点タイムリーを打ったのは翔吾だ。


あのタイムリーをきっかけに相手投手が崩れていった。


間違いなく翔吾のおかげだ。
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