友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。～ＯＮＥ 史上最強の暴走族～

しかし、そのあとも一之瀬くんがやってくることはなかった。


「一之瀬くんは、欠席…とっ」


朝礼で、担任の先生は小さくつぶやきながら、出席簿に書き込んでいた。


そして、一之瀬くんがいないまま、体育館で新学期の始業式が執り行われた。



始業式後。

教室に戻り、自分の席で窓から外の風景を眺めながら、頬杖をついていた。


――そのとき。


ｶﾞﾀﾝｯ…！


わたしの隣の席から、机とイスがぶつかり合う音が聞こえた。


まさかと思い、肩がピクッと反応する。

でもわたしは、目を向けることができない。


不自然に目線は窓の外を向けたまま、２限のホームルームが始まった。



「…おっ！一之瀬くん、きてるじゃないかっ」


ホームルームが始まってすぐに、先生が一之瀬くんの存在に気づいた。