友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
「…ありがとうございます。わたしも1人暮らしって憧れていたので」


なるべく笑って見えるように顔を作った。


わたしがそう言ったので、そのあとの話はトントン拍子に進んだ。



退院後は、わたしはさっそくアパートで1人暮らしを始めることとなる。

しかしそのアパートは、以前通っていた高校からはかなり遠かった。


そこで、アパートからも通いやすい、新しい高校への転入手続きはすでに済ませてあった。


記憶喪失をきっかけに、新しい学校で新しい生活をするのもいいんじゃないかと。


実に、準備がよかった。


おじさんとおばさんからは見捨てられるかたちにはなったけど、よくよく考えればわたしもこれでよかったのかもしれない。


これで、本当に…1人になってしまった。

でも、逆に前向きにも捉えられる。
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