友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
おそるおそる尋ねる由奈に、俺はゆっくりとうなずいた。


「もしかして、慈美になにか言われた…?ねぇ、そうでしょ!?慈美が彪雅に言い寄ってきたんでしょ…!?」

「…違うっ。向坂はなにも悪くない。俺が、一方的にそう思っただけだ」

「なにそれ…。あたしは、こんなにも彪雅のことを想っているのに……」

「由奈には、本当に悪いと思ってる…。でも、このままいっしょにいても、俺は由奈の気持ちには応えられない。だから――」

「…もう聞きたくない!『ユナ』であるあたしを手放したこと、あとになって後悔すればいいんだからっ…!!」


由奈は俺に罵声を浴びせると、アジトから飛び出していった。


そのあとに、慌てて慶や他のメンバーが俺の部屋にやってくる。


「総長…!今、由奈さんが泣いて――」

「…ああ、俺が泣かせた」
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