友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
たとえ、それが想っていなかった由奈だったとしても、女を泣かせたということに胸が強く締めつけられる。


「ケンカでもしたんですか…?」

「いや、そうじゃない。…別れた」

「「…別れたっ!?」」


俺の突然の発言に、慶や他のメンバーは口をあんぐりと開けて驚いている。


「でも、…急にどうして」

「だって由奈さんは、ずっと探していた『ユナ』のはずじゃ…」

「…そうだな。お前らにも迷惑かけたのに、すまなかったな」

「いえ…。それは、オレたちが勝手に探していただけっすけど…」


俺のためにと、『ユナ』を探しまわってくれた、優しいONEのメンバー。

だから、由奈と別れたことをきっちりと説明しなければ、こいつらの気が晴れないだろう。


由奈と別れたことは、ただの俺の身勝手。

だけどメンバーは、俺を責めることなく話を聞いてくれた。
< 173 / 368 >

この作品をシェア

pagetop