友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
「荷解き、手伝うよ」

「ありがとう!」


あとからバイクできてくれた万里くんが、片付けをいっしょに手伝ってくれた。



5月の、雲ひとつない晴れ渡った空。

この時期にしては気温も高くて、わたしは腰まである明るい地毛のロングヘアを、後ろで1つに束ねた。


ダンボールの中身を確認していくために、とりあえず1つ1つガムテープの封を剥がして開けていく。


すると、ある箱の中に充電の切れたボロボロのスマホが入っていた。

画面の端が所々クモの巣状にヒビが入っていて、ケースも傷だらけだ。


ちょっと落としたというレベルではない。


だけど、わたしはこのスマホを知っている。


今は、退院のときに新しいものを持たされたけど、これはわたしが前に使っていたスマホだ。


このボロボロ具合からすると、おそらく事故のせいでこうなったのだろう。
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