友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
…そういえば。

昨日、シャツを万里くんに引きちぎられて、なんとか胸元を隠しながら、制服姿のまま雨の中を逃げてきたんだっけ…。


じゃあ、あのシャツとかは――。

…全部、一之瀬くんが!?


そんな心の声が表情に出ていたのか、一之瀬くんが顔の前で手を大きく横に振る。


「ちなみに、…体は見ないようにしたから!そこは誓って、嘘はついてねぇから…!」


いつもはクールな一之瀬くんが、顔を赤くして、テンパったように説明している。


しどろもどろにならなくたって、一之瀬くんがそんなことしないことくらいわかっているのに。


でも、それがなんだかおかしくて。

わたしは、思わず笑ってしまった。


「…なに笑ってんだよ?」

「ううん!なんでもないのっ」


無我夢中で、ここへやってきたけど。
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