友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
「細〜いっ。顔ちっちゃ〜いっ」

「なんだか、お人形さんみたい」


そんな声が聞こえる中、わたしはゆっくりと壇上に上がった。


「…向坂慈美です。よろしくお願いします」


それだけ言うと、わたしは軽く会釈した。


人にジロジロ見られるのは…苦手だ。


「それでは向坂さんは、あちらの窓際の列の一番後ろの席へ座ってください」

「はい」


壇上から見渡せば見える、窓からの太陽の光が降り注ぐ空席。

クラスメイトの視線を背中に受けながら、わたしは自分の席へ着席した。


『窓際の列の一番後ろの席』と言われたけど、わたしの隣も空席だった。


不思議に思っていると、教室の後ろのドアが開いた。


そこに立っていたのは、180センチ近くはある高身長の男の子。

黒髪にゴールドのハイライトが入った緩めのパーマのあたったヘアスタイルが特徴的だ。
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