友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
確かめようはないけれど――。


わたしは、今の一之瀬くんのことが好き。

好きだけじゃ足りないくらい、大好きだ。


――だから。


〈ずっとそばにいさせてください〉


わたしのこの想いが、一之瀬くんに届きますように。



そうして、わたしはマイクをスタンドに戻した。


わたしの『愛する恋人』へのメッセージは、1分にも満たずに終わってしまった。


きっと、他の出場者たちよりも明らかに短かったはずだ。

だけど、わたしが伝えたかった想いは、すべて伝えたつもりだ。


だから、後悔はしていない。



すべての審査が終了し、最終審査に残ったわたしを含む4人の出場者がステージに集められた。


〈お待たせ致しました。それではいよいよ、ミスコン優勝者の発表です…!〉


ドラムロールのBGMが流れ、緊張感がピークに達する。
< 274 / 368 >

この作品をシェア

pagetop