友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
だったら、…『万』はどこへ?


そう思って考え込んでみると、ここで1つの案が頭の中に浮かび上がった。


だけど、それに気づいてしまったとき、わたしの額に冷や汗がじわりと滲み出たのがわかった。

自然と、表情も強張っていく。


そんなわたしの様子を見て、由奈は不敵な笑みを浮かべた。


「…ようやく気づいた?」


由奈には、すべてわかっていた。


わたしが、『MiLLiON』の名前の由来に関する答えにたどり着いてしまったこと。

そして、その答えが正解だということに。



「総長の名前は、『百城万里』。名字の『百』と、名前の『万』をかけ合わせて、『百万』。…つまり、『MiLLiON』ってわけ」


まさか、『MiLLiON』の総長が――。

…あの、万里くんだったなんて。



さらに、由奈は続けた。
< 291 / 368 >

この作品をシェア

pagetop