友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
――あの万里くんが。


久々に、万里くんの顔を思い出した。


優しかったときの穏やかな表情と、激怒したときの表情が頭の中に浮かぶ。


すると、そのときっ――。


「……ッ…!!」


わたしの頭に痛みが走る。


…久しぶりだ、この感覚っ。

最近は、この頭痛はなかったのに。


頭を貫くような、鋭い痛み。

でも、きっとしばらくすればよくなるはず。


と思っていたものの、痛みは徐々に強くなっていくばかり。


それに、なぜか万里くんのことを思い出すと、さらに頭痛が激しくなるのだった。


痛みに耐えられなくなったわたしは、体育館の壁にもたれるようにしゃがみ込む。


「…痛いっ……」


そうして、1人で頭を抱えてなんとか耐えるしかなかった。


だけど、一向に治まる気配がない。
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