友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。～ＯＮＥ 史上最強の暴走族～

そのわたしの言葉と堂々とした態度に、万里くんの目尻がピクリと動いた。


「あ？どういう意味だよ？」

「…だってわたし、全部思い出したから」


わたしは、自分を奮い立たせるように拳を握りしめ、万里くんに詰め寄った。


「…万里くん。やっぱりあなたは、彼氏でもなんでもないっ!!それどころか、わたしと一之瀬くんとの仲を引き裂いて、わたしたちが記憶を失くすきっかけとなった出来事にも関係してた…！」


万里くんに、目をつけられなければ――。

万里くんが、わたしに異常な執着心さえ抱かなければ――。


わたしたちは離ればなれになることなく、ずっといっしょにいたはずなのにっ…！



「記憶を失くしたわたしに嘘をついて、真実を隠して…。本当に…万里くんのことは許せない」

「とは言いつつ、お前はオレのもとに戻ってきたじゃねぇか。なんだかんだ言って、お前はオレのことが――」