友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
それがくすぐったくて、でも気持ちよくて…。

我を忘れて、溺れてしまいそうになってしまう。


だけど、なかなか名前を呼んでもらえず、少しすねたような一之瀬くんが、わたしの胸元にキスマークをつけて、それでようやく我に返った。


このままでは、本当に押し倒されてしまうと。



「ひゅ……彪雅」


恥ずかしさも混じりながら、なんとかそう言えた。

…しかし。


「聞こえない」


ムスッとした顔の一之瀬くんが、ゆっくりとわたしの上に覆いかぶさった。


「チャンスは、あと1回だけだから」


わたしの彼氏は、とても意地悪だ。

困るわたしの姿を見て、喜んでいる。


――だから。


「そんなに…意地悪しないでっ、彪雅」


わたしは彪雅の頬に手を添えると、顔を引き寄せてキスをした。

甘くて熱いキスを。
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