友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
「…どうしたの?そんな顔して」

「…えっ!?……えっ…と。…一之瀬…くんっていうの?」

「うん。わたしの隣の席なの」

「そ…、そうなんだっ…」


由奈はそれだけ言うと、気まずそうな顔をして口をつぐんでしまった。


不思議には思ったけど、わたしたちは一之瀬くんと別れると、近くのカフェへと移動した。


そこでは、わたしが眠っていて会えなかった時間を取り戻すかのように、由奈と他愛のない話で盛り上がった。


幸い、由奈と話す内容については覚えていた。

わたしが忘れてしまったのは、本当に事故前後の記憶だけのようだ。



「そういえば、さっき一之瀬くんの顔を見て…驚いていたけど。もしかして、由奈の知り合い?」


あまり気にとめていなかったけど、一之瀬くんが大切に想っている人も『ユナ』。
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