友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
わたしには、万里くんという立派な『彼氏』がいるというのに――。


…どうして、一之瀬くんにドキッとしてしまったのだろうか。


その答えを、このときのわたしはまだ知らない。


でもきっと、夏休みに入ってしばらく一之瀬くんと会わなければ、この感覚も忘れてしまうことだろう。


わたしは、そう思っていた。



それから、数日後。


周りは、もうすぐ夏休みということで浮かれ気分。

しかしその反面、穏やかとは言えないある噂が、最近女の子たちの間で流れていた。


「隣のクラスのユアちゃんも…やられたって」

「…えっ、ほんと!?この前は、1年生のユウカってコじゃなかった!?」

「それだけじゃないよ。どうやら、他校でも被害にあう女の子が続出してるんだって…!」

「えぇ〜…、こわいっ。何が目的で、そんなことするんだろう…」
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