友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
聞こえてくる女の子たちの会話はONEのことばかりだから、わたしも自然とこの件については詳しくなっていた。


「せっかくの夏休みだっていうのに、これじゃあ気軽に出かけられないっ…」

「でも、たぶんアタシたちは大丈夫だよ」

「…なんでそんなことがわかるの?」

「だって、狙われる女の子には…ある共通点があるから」


そう。

ONEは、目についた女の子をだれかれ構わず攫っているわけではない。


学校、年齢問わず、攫われる女の子に共通すること――。

それは、『名前』。


『ユア』、『ユウア』、『ユカ』、『ユウカ』、『ユナ』、『ユウナ』、『ユマ』といった名前の女の子が被害にあっているのだ。


被害にあうと言っても、みんな無事に返されているらしいのだけれど。


だからこそ、ますますONEがなぜそんなことをするのかが不思議でならない。
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