呪われた令嬢はヘルハウスに嫁ぎます!
サロンでパンを頂いた後は、ロウさんが急遽準備してくれた部屋に案内された。
旦那様が使ってない部屋はほぼ放置しているようで、埃が積もっていたであろう家具も調度品も古く見えた。それを、ロウさんが手早く掃除したのだろうと思う。
「ロウさん、朝までまだ時間はありますから、お掃除をしても構いませんか?」
「それでしたら、私が致しますよ」
「もう夜遅いのでロウさんはお休み下さい。私が自分でします」
どうせ、何をしたって日が昇らないと眠れないのだから、ロウさんにお掃除道具を借りて掃除を始めた。
実家でも、私を疎ましく思っていた継母に掃除を言いつけられてすることはあったから、全く出来ないことはない。
あの時は、どうして私だけが掃除を言いつけられるのか、とモヤモヤした気持ちで掃除をしていたけど、今夜は違う。
自分からすると決めたら、あのモヤモヤはなかった。
むしろ、旦那様にご迷惑はかけられないと、張り切っていた。
「リーファ、無理にしなくていいのだぞ」
旦那様はそう言ってくれた。
「私がしたいのです。頑張ります」
「そうか……」
そうです。今は頑張りたいのです。
旦那様は無理にしなくていいと、言って下さるけど、アーサー様のように押し付けがましくない。
私を尊重して下さるのか、わかった、と言ってロウさんと部屋を出ていった。
そして私は、あのアーサー様との日々を忘れるかのように、ひたすら掃除をした。
窓を開け、ハタキで埃を落としホウキで掃いた。
棚なども拭くと、雑巾が茶色に染まる。
ベッドも含めベッド周りは、私達がパンを食べている間にロウさんが拭いたのか、茶色に染まらなかった。
あの日々を忘れるかのように掃除をしていると、ふと気がついた。
お化けが部屋にはいない。
「どうしてかしら……」
いや、いないなら今のうちに廊下に出よう。今なら怖くないはず!
そう思い恐る恐る廊下に出た。
扉を開けてキョロキョロすると、漂っていた白いものも、心なしかか少なくなっている。
「今がチャンスね!」
そう言って掃除道具を持って行こうとすると背後が冷たく感じた。
『出ーてーけー』
「キャアァーーーー!?」
ジュリア様が後ろから脅かしてきた。
あまりのいきなりのことに、軽くパニックになり逃げて壁に追突し、ゴンッと大きな音を立てた。
「イヤー! 怖いー!?」
『おーほほっ!』
ジュリア様は脅かし楽しそうだが、私は怖い! 壁にしがみつき、怖がっていると、旦那様が走ってやって来た。
「リーファ! どうした!?」
「だ、旦那さまぁーあー!? キャアー!? こっちもイヤァァー!?」
飛び起きて来た旦那様を見ると、上半身裸!
旦那様を直視出来ない!
寝夜着はどうしましたか!?
まさか裸で寝るタイプ!?
「ジュリア! またリーファを脅かしたのか! リーファ…大丈夫か!?」
「旦那様ー!! 服が消えてます!!」
「……ズボンは履いているだろ」
旦那様は冷静に言った。
『ガイウス、良い身体……』
「抱きつくな!」
ジュリア様は旦那様の上半身裸にツンツンしながら抱きついた。
旦那様はそんなジュリア様を引き剥がす。
そして、旦那様とジュリア様は私を見ていた。
ジュリア様は、旦那様を直視出来ない私を見て、勝ち誇り一言だけ言った。
『ふっ、小娘が』
そして、旦那様に叱られるからか、またどこかにピューと飛んでいった。
旦那様が使ってない部屋はほぼ放置しているようで、埃が積もっていたであろう家具も調度品も古く見えた。それを、ロウさんが手早く掃除したのだろうと思う。
「ロウさん、朝までまだ時間はありますから、お掃除をしても構いませんか?」
「それでしたら、私が致しますよ」
「もう夜遅いのでロウさんはお休み下さい。私が自分でします」
どうせ、何をしたって日が昇らないと眠れないのだから、ロウさんにお掃除道具を借りて掃除を始めた。
実家でも、私を疎ましく思っていた継母に掃除を言いつけられてすることはあったから、全く出来ないことはない。
あの時は、どうして私だけが掃除を言いつけられるのか、とモヤモヤした気持ちで掃除をしていたけど、今夜は違う。
自分からすると決めたら、あのモヤモヤはなかった。
むしろ、旦那様にご迷惑はかけられないと、張り切っていた。
「リーファ、無理にしなくていいのだぞ」
旦那様はそう言ってくれた。
「私がしたいのです。頑張ります」
「そうか……」
そうです。今は頑張りたいのです。
旦那様は無理にしなくていいと、言って下さるけど、アーサー様のように押し付けがましくない。
私を尊重して下さるのか、わかった、と言ってロウさんと部屋を出ていった。
そして私は、あのアーサー様との日々を忘れるかのように、ひたすら掃除をした。
窓を開け、ハタキで埃を落としホウキで掃いた。
棚なども拭くと、雑巾が茶色に染まる。
ベッドも含めベッド周りは、私達がパンを食べている間にロウさんが拭いたのか、茶色に染まらなかった。
あの日々を忘れるかのように掃除をしていると、ふと気がついた。
お化けが部屋にはいない。
「どうしてかしら……」
いや、いないなら今のうちに廊下に出よう。今なら怖くないはず!
そう思い恐る恐る廊下に出た。
扉を開けてキョロキョロすると、漂っていた白いものも、心なしかか少なくなっている。
「今がチャンスね!」
そう言って掃除道具を持って行こうとすると背後が冷たく感じた。
『出ーてーけー』
「キャアァーーーー!?」
ジュリア様が後ろから脅かしてきた。
あまりのいきなりのことに、軽くパニックになり逃げて壁に追突し、ゴンッと大きな音を立てた。
「イヤー! 怖いー!?」
『おーほほっ!』
ジュリア様は脅かし楽しそうだが、私は怖い! 壁にしがみつき、怖がっていると、旦那様が走ってやって来た。
「リーファ! どうした!?」
「だ、旦那さまぁーあー!? キャアー!? こっちもイヤァァー!?」
飛び起きて来た旦那様を見ると、上半身裸!
旦那様を直視出来ない!
寝夜着はどうしましたか!?
まさか裸で寝るタイプ!?
「ジュリア! またリーファを脅かしたのか! リーファ…大丈夫か!?」
「旦那様ー!! 服が消えてます!!」
「……ズボンは履いているだろ」
旦那様は冷静に言った。
『ガイウス、良い身体……』
「抱きつくな!」
ジュリア様は旦那様の上半身裸にツンツンしながら抱きついた。
旦那様はそんなジュリア様を引き剥がす。
そして、旦那様とジュリア様は私を見ていた。
ジュリア様は、旦那様を直視出来ない私を見て、勝ち誇り一言だけ言った。
『ふっ、小娘が』
そして、旦那様に叱られるからか、またどこかにピューと飛んでいった。