呪われた令嬢はヘルハウスに嫁ぎます!
日が沈み、目が覚めるとベッドの上。
そして、おそるおそる横を見ると、やはりアーサー様が隣で寝ている。
日によっては、肘を突いて見ている時もある。
アーサー様が寝ているベッドに入りたくなくて、いつもソファーで眠るのに、アーサー様は仕事が終わると、律儀に私の部屋にやって来て、私をベッドに寝かせている。それが嫌で堪らず、いつものように急いでベッドから脱出するが、アーサー様も逃げられるのがわかっているのか、起きている時はすかさず私を捕まえる。
日中は、私でさえ白ちゃんも見えないから、アーサー様にも対抗出来ない。
でも、夜はアーサー様が迫ると、白ちゃんが突撃し、アーサー様は悪寒に驚き、意外と助かっている。
でも、今はお疲れなのかよく寝ているから、起こさないように静かにベッドから出た。
一緒の部屋は嫌だが、起きているより静かに寝ていてくれた方がまだマシだった。
でも仮眠のようだから、いつまでも寝てくれない。
「ずっと起きなければいいのにね……」
白ちゃんもブンブンと頷く。
「白ちゃんもそう思う? ふふっ……」
白ちゃんの仕草が可愛くて、思わず笑みを溢す。この子がいてくれるだけで、救われる気持ちになる。
「……リーファ、笑ってくれたのか?」
後ろから声がしアーサー様が起きてしまっていた。
「アーサー様にではありません」
「この部屋には、二人しかいないじゃないか」
白ちゃんのことをいうと、魔法使いでも呼んで消されそうな気がする。
見えてないのだから、このまま言えない。
「……旦那様のことを思い出していただけです」
「ガイウスのことは禁止だと言ったはずだぞ!」
部屋中に逃げても、また怖い顔になり迫ってくる。
「止めて下さい!」
部屋のものを手当たり次第投げながら逃げ回り、壁に追い詰められると、無理矢理唇を塞がれた。
旦那様にだって、こんな事された事ない。
嫌で堪らずにアーサー様の唇を噛んでしまう。白ちゃんも突撃する。
「……っつ!?」
アーサー様は、唇を押さえながら離れた。
悪寒のせいだろうか。
「何て事を……!? 旦那様にだってこんな事をされたことないのに……!」
自分の唇をごしごしと腕で擦っていた。
嫌だ、と思うと、何て自分は非力なのかと涙がでる。
「……された事がない?」
「旦那様はこんな……無理矢理するような、いやらしい方ではありません!」
「……まさか……まだ夫婦ではないのか?」
アーサー様の驚いた顔にしまったと思った。
アーサー様は血のついた唇を抑えるように拭きながら笑っていた。
「これはいい。これなら、本当の意味での初夜になるな」
「……初夜?」
「数日後の結婚式の初夜だ。その日にリーファに来てもらう」
「何を言っているのですか!? 初夜は結婚相手と過ごすものですよ!」
「あんな女は知らん。結婚相手に選んだのも、適当だが……まぁ、リーファを結果的に愛妾として手に入ることができたから、多少の褒美のようなものだ」
「褒美……?」
「……呪いの茶を作ったのはあの女だ」
衝撃の事実が判明した。
その言葉に、呆然としてしまっていた。
そして、おそるおそる横を見ると、やはりアーサー様が隣で寝ている。
日によっては、肘を突いて見ている時もある。
アーサー様が寝ているベッドに入りたくなくて、いつもソファーで眠るのに、アーサー様は仕事が終わると、律儀に私の部屋にやって来て、私をベッドに寝かせている。それが嫌で堪らず、いつものように急いでベッドから脱出するが、アーサー様も逃げられるのがわかっているのか、起きている時はすかさず私を捕まえる。
日中は、私でさえ白ちゃんも見えないから、アーサー様にも対抗出来ない。
でも、夜はアーサー様が迫ると、白ちゃんが突撃し、アーサー様は悪寒に驚き、意外と助かっている。
でも、今はお疲れなのかよく寝ているから、起こさないように静かにベッドから出た。
一緒の部屋は嫌だが、起きているより静かに寝ていてくれた方がまだマシだった。
でも仮眠のようだから、いつまでも寝てくれない。
「ずっと起きなければいいのにね……」
白ちゃんもブンブンと頷く。
「白ちゃんもそう思う? ふふっ……」
白ちゃんの仕草が可愛くて、思わず笑みを溢す。この子がいてくれるだけで、救われる気持ちになる。
「……リーファ、笑ってくれたのか?」
後ろから声がしアーサー様が起きてしまっていた。
「アーサー様にではありません」
「この部屋には、二人しかいないじゃないか」
白ちゃんのことをいうと、魔法使いでも呼んで消されそうな気がする。
見えてないのだから、このまま言えない。
「……旦那様のことを思い出していただけです」
「ガイウスのことは禁止だと言ったはずだぞ!」
部屋中に逃げても、また怖い顔になり迫ってくる。
「止めて下さい!」
部屋のものを手当たり次第投げながら逃げ回り、壁に追い詰められると、無理矢理唇を塞がれた。
旦那様にだって、こんな事された事ない。
嫌で堪らずにアーサー様の唇を噛んでしまう。白ちゃんも突撃する。
「……っつ!?」
アーサー様は、唇を押さえながら離れた。
悪寒のせいだろうか。
「何て事を……!? 旦那様にだってこんな事をされたことないのに……!」
自分の唇をごしごしと腕で擦っていた。
嫌だ、と思うと、何て自分は非力なのかと涙がでる。
「……された事がない?」
「旦那様はこんな……無理矢理するような、いやらしい方ではありません!」
「……まさか……まだ夫婦ではないのか?」
アーサー様の驚いた顔にしまったと思った。
アーサー様は血のついた唇を抑えるように拭きながら笑っていた。
「これはいい。これなら、本当の意味での初夜になるな」
「……初夜?」
「数日後の結婚式の初夜だ。その日にリーファに来てもらう」
「何を言っているのですか!? 初夜は結婚相手と過ごすものですよ!」
「あんな女は知らん。結婚相手に選んだのも、適当だが……まぁ、リーファを結果的に愛妾として手に入ることができたから、多少の褒美のようなものだ」
「褒美……?」
「……呪いの茶を作ったのはあの女だ」
衝撃の事実が判明した。
その言葉に、呆然としてしまっていた。