呪われた令嬢はヘルハウスに嫁ぎます!
旦那様を探している夢を見ていた。
ただ、漂うように探していたことをうっすらと覚えているくらいだったけど……。
目が覚めると、温かいベッドの中で、旦那様の腕の中にいた。
「リーファ、目が覚めたか?」
「旦那様……? ここは……? 私……」
「もう大丈夫だ……。本当に良かった」
旦那様は潰れそうなくらい抱きしめてきて、心配させたとわかった。
「旦那様……つぶれちゃいます」
「そ、そうか……」
少し照れながら、身体を離す旦那様を見ると意外な一面だった。
あの何事も動揺しない旦那様のこの表情は初めてだったのだ。
そして、旦那様はロウさんに温かいハーブティーを入れてくれ、と頼み、ロウさんはすぐに持って来てくれた。
「リーファ様、私がついていながら、このようなことになり誠に申し訳ありません」
「そんな……ロウさんのせいではありません」
ロウさんは魔法が使えないらしく、あの時はどうしようもなかったのだ。
むしろ、ロウさんが窓を割ってくれたから、私は眠りに落ちず王妃様のどす黒いモヤモヤに抵抗できたのだ。
「旦那様……王妃様の亡霊は?」
「もういない。送り火の魔法であの世に送った。しかし、何故リーファに……?」
「王妃様の亡霊はソニアさんという方に怒ってました。私をソニアさんという方だと思っていたみたいで……」
「リーファ様、ソニア様という方はニール様の母上様です」
「リーファに似ているのか?」
「似てませんね。ソニア様は素朴な感じで……リーファ様の方がお綺麗ですね」
似てないなら、何を間違えるのか不思議だった。
「そういえば、アーサー様とニール様といる時に王妃様の亡霊が私に襲いかかろうとしていたことがあります。その時はアーサー様が助けてくれた感じになったのですが……ニール様といたから、間違えたのでしょうか?」
「リーファとニールは髪の色と瞳の色が同じだから、間違えたのかもしれん」
怖かった。
間違えたにしても、あの時のむき出しの怒りと嫉妬心は恐怖しかなかったのだ。
思い出すと、また震えそうで旦那様に甘えるように抱きついた。旦那様はそれを受け入れてくれる。
「旦那様……」
「大丈夫だ。王妃はもういない」
旦那様の温かい腕の中にいると、ロウさんは微笑ましい姿を見るようにそっと席を外した。
ただ、漂うように探していたことをうっすらと覚えているくらいだったけど……。
目が覚めると、温かいベッドの中で、旦那様の腕の中にいた。
「リーファ、目が覚めたか?」
「旦那様……? ここは……? 私……」
「もう大丈夫だ……。本当に良かった」
旦那様は潰れそうなくらい抱きしめてきて、心配させたとわかった。
「旦那様……つぶれちゃいます」
「そ、そうか……」
少し照れながら、身体を離す旦那様を見ると意外な一面だった。
あの何事も動揺しない旦那様のこの表情は初めてだったのだ。
そして、旦那様はロウさんに温かいハーブティーを入れてくれ、と頼み、ロウさんはすぐに持って来てくれた。
「リーファ様、私がついていながら、このようなことになり誠に申し訳ありません」
「そんな……ロウさんのせいではありません」
ロウさんは魔法が使えないらしく、あの時はどうしようもなかったのだ。
むしろ、ロウさんが窓を割ってくれたから、私は眠りに落ちず王妃様のどす黒いモヤモヤに抵抗できたのだ。
「旦那様……王妃様の亡霊は?」
「もういない。送り火の魔法であの世に送った。しかし、何故リーファに……?」
「王妃様の亡霊はソニアさんという方に怒ってました。私をソニアさんという方だと思っていたみたいで……」
「リーファ様、ソニア様という方はニール様の母上様です」
「リーファに似ているのか?」
「似てませんね。ソニア様は素朴な感じで……リーファ様の方がお綺麗ですね」
似てないなら、何を間違えるのか不思議だった。
「そういえば、アーサー様とニール様といる時に王妃様の亡霊が私に襲いかかろうとしていたことがあります。その時はアーサー様が助けてくれた感じになったのですが……ニール様といたから、間違えたのでしょうか?」
「リーファとニールは髪の色と瞳の色が同じだから、間違えたのかもしれん」
怖かった。
間違えたにしても、あの時のむき出しの怒りと嫉妬心は恐怖しかなかったのだ。
思い出すと、また震えそうで旦那様に甘えるように抱きついた。旦那様はそれを受け入れてくれる。
「旦那様……」
「大丈夫だ。王妃はもういない」
旦那様の温かい腕の中にいると、ロウさんは微笑ましい姿を見るようにそっと席を外した。