黎明の剣
その温かさにまた、泣きそうになった。
「わ、私余計な事を、、、」
声が少し震えて、睫毛を揺らしながら目を伏せる。
「気にすんなよ、それよりお前いくつだ??」
「1な、いや10歳」
咄嗟に嘘ををついたことに罪悪感を覚える。
からだがピクッと揺れると抱き締める力が強くなった。
「よくやった。今の世の中手を差しのべられる奴の方が少ない。お前は優しい奴だな」
涙が止まらなかった。
顔はどこか冷淡さを纏うのにその人柄はとても温かく優しいオーラで包まれている。