黎明の剣
それに続くように兵士たちは、弾丸のごとく敵を薙ぎ払っていく。
雲の濁りが溶けていき、光が差した頃、立っているのは二ーディア国軍だけだった
血を全身に浴びながらも狼狽える事もなく少年は、荒野を見下ろす。
その横顔は、恐ろしく冷徹で美しくだけどどこか寂しげだった。
だが、少年否、英雄の名前を知るものは誰一人としていない
だから誰もが皆敬意を表してこうよんだ。
「黎明の剣」と
ようやく深い夜が明け、平和が訪れることに皆歓喜した。
それ以来「黎明の剣」は、平和の象徴であり、二ーディア王国の希望であり、国を守る盾なのだ。