この世界の向こうには
もう、何も思ってはいけない。

あの頃のように何も考えず過ごすしかない。

そして、時が来るまで待とう。

だからわたしは今日、黎淶のみんなに黙って1人でこの山に来た。

ここなら、身投げをするのにも持ってこいな崖もたくさんある。

ハハッ…。

やっぱり、死にたくないな…。

この山頂まで頑張って登って来たけど、怖かった。

けど、もうやめられない。

やめてはいけない。
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