この世界の向こうには
だからわたしには、俗に言う住民票というものが存在しないのだろう。

友達なんて居たこともない。

そう、わたしには何も無い。

出来ることといえば家事くらい。

だからと言って、こんな人間を世間で働かせて貰えるわけでもない。

だから、わたしは闇の業界に手を出した。

それは暴走族______。

と言っても、仲間たちはすぐにわたしを受け入れてくれた。

たぶん、男所帯でまともに家事を出来る人間がいなかったからだろう。
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