この世界の向こうには
だから、今は大人しくしているしかない。

わたしはいつも鳥籠の中で、自由を許されない。

幼少期も、黎淶組にいた頃も今も…。

黎淶のみんなは、確かに優しかった。

でも、過保護すぎてわたしが黎淶のアジトから出ることは1人では不可能だった。

過保護になってくれるのは、わたしを思っての行動だったのかもしれない。

それでも、鳥籠の外を知らないわたしには窮屈でもあった。

でも、そんな恩を仇で返すような事は思ってはいけない。
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