学級洗脳崩壊アプリ
それから数分ぐらい。




中島が横断歩道を渡ろうと一歩踏み出したとき。





『キキィーーッ』




急発進させて信号無視で渡ろうとしている車が中島目掛けて走ってきた。





………これ、中島死ぬ………?


何故だか心の奥に中島を助けたいという思いがある。


展開が早すぎる。

さっきまでのほほんとレジでお金を払ってたのに。


いつの間にか死にそうで。

いつの間にか助けようと思っちゃって。



予想外の展開に胸がドクドクと音を音をたてた。





中島は車が来ていることを知らずに渡ろうとしている。




急いで赤いボタンを押して喋ろうとした。




「…………っ」



声が出ない──────



『中島を助ける』そんな言葉が喉に突っかかって出て来ない。




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