学級洗脳崩壊アプリ
「それじゃあ行きましょ、篠塚さん。」



他のクラスメイトには目もくれず私の腕を掴んで一緒に教室を出ていった。



ギュッと掴まれた右手には微かに日々谷の爪が食い込んでいる。



「せっ……先生……

痛い……ですっ…………」



泣いていたせいで少々嗚咽混じりになったものの何とかそう伝えた。


「あ、あら、ごめんなさい………


ちょっと怒りに身を任せちゃたわ………」



やんわりと笑った日々谷。



こんな笑顔を向けてくれたのはお母さん以来いつだろう。


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