学級洗脳崩壊アプリ
そんな時、教室のドアが勢いよく開いた。



「………篠塚ぁ!」


いきなり私の名前を呼んで近づいてくる胡桃。


背後には友里や愛莉もいる。

もちろん誠も。



突然のことに私の体は全く動かなかった。


「お前さぁ、何?日々谷にチクったんだろ!?



篠塚のせいでなんであたしらが反省文なんて書かなくちゃいけねぇんだよっ!」


ガンッと大きな音をたてて近くの椅子を蹴った。


その机が近くのクラスメイトに当たる。


「………痛っ……」


そう声をあげるクラスメイトにギロッと愛莉が睨んだ。


その表情から分かるように大分不機嫌な様子。


「何?なんか文句あんの?」


そう声を張り上げる愛莉にその子は「ヒッ……」と怖さ混じりの声を漏らした。


「日々谷も日々谷でなんでこいつの話なんか信じるんだよっ!


あぁ゛イラつくイラつくっ!」



誠が出したその一声でクラス中は静まり返る。


皆、呆然と立ち尽くしている感じ。


誠の取り乱しているところなんて……初めてだから。


私も半ば立ち尽くしていると誠がこちらに寄ってきた。



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