◇水嶺のフィラメント◇
「あっ! あのっ、その捕まっていた場所ってどこですか!? もしかしたらレインさまもそこに!!」
「いや……私が監禁されていたのはレインさまご自身のお部屋であったのだ。私の家族も其処で一緒に拘束されていた。一時間程前に何とかこの二人が探し出してくれたのだが、他には誰も見つけることは出来なかった」
パニがふとひらめいた思いつきは速攻却下されてしまった。
全員が気を落とし、うな垂れて床や足先に視線を落とす。
しかし家臣の一人が溜息をつきながら見下ろした斜め下のずっと向こう、その先に在るであろう「忘れ去られた場所」を、記憶の中から手繰り寄せた!
「なぁ! 確か東の地下に、今は使われていない牢屋や食糧庫があったよな? もう随分昔に封鎖されて誰も入れない筈だが、もしあそこへの隠し扉でもあるのなら──」
「そ、それかも! とにかく行ってみましょう!!」
一筋の光明が見出され、全員の心に希望の光が射し込まれる。
パニの元気な掛け声に背中を押された男たちは、再び混沌とした回廊へ勢い良く飛び出した──!
「いや……私が監禁されていたのはレインさまご自身のお部屋であったのだ。私の家族も其処で一緒に拘束されていた。一時間程前に何とかこの二人が探し出してくれたのだが、他には誰も見つけることは出来なかった」
パニがふとひらめいた思いつきは速攻却下されてしまった。
全員が気を落とし、うな垂れて床や足先に視線を落とす。
しかし家臣の一人が溜息をつきながら見下ろした斜め下のずっと向こう、その先に在るであろう「忘れ去られた場所」を、記憶の中から手繰り寄せた!
「なぁ! 確か東の地下に、今は使われていない牢屋や食糧庫があったよな? もう随分昔に封鎖されて誰も入れない筈だが、もしあそこへの隠し扉でもあるのなら──」
「そ、それかも! とにかく行ってみましょう!!」
一筋の光明が見出され、全員の心に希望の光が射し込まれる。
パニの元気な掛け声に背中を押された男たちは、再び混沌とした回廊へ勢い良く飛び出した──!